決済にまつわる話
Date2026/06/05 Last Modified2026/06/05
概要
世の中には決済代行サービスがたくさんあるが、それぞれどんな特徴を持っているのか気になったので調べてみた。
サービス選びで考えたいこと
そもそも決済代行サービス選びでどんなことを選択するのかというと、
- 手数料
- 対応している決済手段
- 対応の早さ(審査)
- API資料の充実 などが挙げられる。
個人と法人で考えるべきことは変わってきて、それぞれのニーズを満たすために色々なサービスが存在している。
例えば個人でやりたいなら、手数料を安く抑えて、とりあえずメジャーな決済に対応していて、開発のしやすいStripeにしようとか。
法人でやりたいなら、日本の決済手段に広く対応していて、初めから基盤を整えて開発していくためにSBPSを採用しようとか。
キャリア決済という難しさ
キャリア決済とは、携帯キャリアの決済と連動している決済方式である。
利用できるのは少額だが、クレジットカードを持っていなかったり、スマホだけで気軽に利用したい人向けの決済手段として、特に日本向けのサービスとして利用されている。
こういった背景があるので、とりあえず導入しておけば良さそう……と思うところなのだが、海外向けの決済代行サービスは軒並み対応していないという落とし穴がある。
理由は明白で、au/docomo/SoftBankなどのキャリアから審査を通さなくてはならず、国内の決済代行サービスを利用するしかない。そのうえ、各キャリアの審査期間も長いので、2か月程度は見込んでおかないといけないようだ。
そのため、気軽に実装してみようと思うには、特に法人に関しては意思決定が悩ましいところである。
市場から見る決済手段
日本全体のキャリア決済単体の市場規模だけ見ると、だいたい4000~5000億程度のレンジがあるとされている。
日本の直接キャリア決済(DCB)市場規模(~2035年)
一方でクレジットカード全体でみると134.6兆円ほどの市場規模がある。
2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました
比較してみると、実のところ圧倒的な差があることがわかる。
ちなみに、キャリア決済とPayPayなどの汎用決済は別物で、あくまでキャリア決済は携帯キャリア決済のみである。
このことから、個人の規模で新しく導入しようとするならば無理にキャリア決済を入れる必要性は高くないような気がする。
しかし、市場規模としては見逃せない大きさではあるため、自社のターゲット層がキャリア決済に刺さりやすいのであれば取りこぼしたくないボリュームである。
小さく始めて大きくするのは可能か
仮にキャリア決済に対応していないStripeを導入した後、後付けで導入は可能である。
SBPSやKOMOJUなど、キャリア決済に対応した代行も利用すると考えてみる。
この場合、いくつかの決済手段がかぶってしまうが、システムでの制御と管理画面での制御をすることによって、決済が混在しないようにできる。
そのため実現は可能なのだが、今度は売り上げの管理が煩雑になる。
売り上げの管理や返金の可否、決済ステータスなどが散らかる形になり、事務手続きの面が難しくなってくる。
また、開発面でも負担がかかるのは言うまでもない。
そう考えると、いずれキャリア決済を開放したいのであれば、最初から一元管理できる代行サービスを利用するべきだと言える。
システム目線から見る選択肢
システム開発をするという視点から見ると、Stripeなどのグローバルに仕様が統一されているサービスはAIと非常に相性が良い。
全てのシステムが同じエンドポイントを叩けて、エラーコードや管理画面の仕様が同じというのは体験として非常にありがたい。
その一方でSBPSなどは独自の仕様が多く、テスト環境も加盟していない状態では十分に用意されていないなどの辛さがある。
バージョンごとに参照すべき仕様が違ったり、加盟店ごとに独自にAPIを組んでいく形になるのでエンジニアとしては涙目である。
多くの場合、自分で決済代行サービスを選べる機会はそう多くはないと思うが、なるべく共通のドキュメントが公開されているサービスを選べたらよいと願うばかりである。
まとめ
個人でこだわりなく決済をしたいならStripeだし、企業でしっかりやりたいならSBPSなどの選択肢になると思う。
実際にすべて試したわけではないのでわからないが、手数料だけではない要素についてあれこれ悩むことができるようで、決済の奥深さを知った。
店舗型の決済とWEB決済で対応しているのが異なってたり……とまだまだ知らないことは多いがいったんここで締めとする。